緩和ケア
緩和ケアについて
がんによる死亡者は年々増加傾向にあり、日本人の3人に一人ががんと診断されています。
がんに罹患した方は、痛みをはじめ、息苦しさなどの呼吸器症状、吐き気・嘔吐・食欲不振などの消化器症状、むくみや腹水・胸水などに付随する諸症状や全身倦怠感などの身体症状を経験します。さらに、不安や不眠、うつ、せん妄などの精神症状や治療による副作用に悩まされる場合が多くあります。また、医療費や職業の継続など経済的な問題も大きな悩みとなります。
WHOでは、がんと診断された初期から緩和ケアが必要であると提唱しています。
当院では2006年より、このような様々な悩みや問題に関して、ご本人に限らず家族も含めてサポートする「緩和ケアチーム」が活動しており、年間50名近い方々のサポートを行っています。
緩和ケアチームの活動
緩和ケアの依頼があると、まずはチームの医師や緩和ケアの認定看護師が患者さんを訪問し、話を聞いたり相談にのり、悩みや問題点を確認をします。これをもとに、多職種によるチームカンファレンスを行い、悩みや問題点の解決につなげます。医師、看護師、その他の職種の患者さんへの訪問はできるだけ頻回になるよう心がけています。
また、退院後も快適に療養できるよう、在宅医師やスタッフと退院前カンファレンスを行ったり、在宅生活の調整などもチームの大切な役割です。